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コーヒー愛好家でも、自宅で完璧な一杯を淹れるのはなかなか難しいものです。おいしいコーヒーを淹れるためには、基本を知ることが必要です。この記事では、コーヒーの淹れ方のコツや豆の選び方、よくあるトラブルの対処法を解説しています。
記事を読めば、自宅で理想の一杯を淹れられます。おいしいコーヒーを淹れたい人は、ぜひ最後まで読んでください。
コーヒーの基礎知識
さまざまな要素がコーヒーの味に影響を与えます。おいしいコーヒーを淹れるための基礎知識は、以下のとおりです。
- コーヒーの味を決める3大要素
- コーヒー豆を選ぶときのポイント
コーヒーの味を決める3大要素
コーヒーの味わいを左右する重要な要素は、以下の3つです。それぞれの特徴を理解すると、よりおいしいコーヒーを淹れられます。
- コーヒー豆の種類
- 焙煎度合い
- 挽き方
コーヒー豆は、産地や品種によって風味が異なります。コーヒー豆にはアラビカ種とロブスタ種があり、アラビカ種のほうがより高品質です。 コーヒー豆の焙煎度合いも、味と香りに大きく影響します。焙煎度合いは大きく分けて、浅煎り(ライト)、中煎り(ミディアム)、深煎り(ダーク)の3段階です。
コーヒー豆の挽き方によっても味わいが異なります。コーヒー豆の挽き方は、粗挽き(コース)、中挽き(ミディアム)、細挽き(ファイン)などを中心に5種類に分かれます。抽出方法に合わせて挽き目を選ぶことがポイントです。水質や水温もコーヒーの味に影響を与えます。
» 自分好みにカスタマイズ!コーヒー豆の焙煎の楽しみ方
コーヒー豆を選ぶときのポイント
コーヒー豆を選ぶときのポイントは、以下のとおりです。
- 焙煎日が新しいものを選ぶ
- 消費できる量だけ購入する
- 酸味・苦味・甘みのバランスを見る
- 気になる産地の豆を試す
- 焙煎度合いを選ぶ
- 用途に応じた豆を選ぶ(エスプレッソ用、ドリップ用など)
- 粒の大きさや形が均一かどうか確認する
- オーガニックやフェアトレードなど、製品の背景も考慮する
- 自家焙煎店や評判の良いブランドから購入する
- 密閉性の高いパッケージを選ぶ
コーヒー豆を選ぶときに大切なポイントは、自分の味覚に合うものを選ぶことです。コーヒーの味は、酸味、苦味、甘みのバランスによって異なります。さまざまな種類を試して、好みの味を見つけましょう。
» コーヒー豆の種類と好みに合う選び方
【種類別】コーヒーの淹れ方
コーヒーの淹れ方にはさまざまな方法があり、使う道具や手順の違いによって風味が大きく変わります。種類別によるコーヒーの淹れ方は、以下のとおりです。
- ペーパードリップ
- フレンチプレス
- ネルドリップ
- コールドブリュー
- サイフォン
- エアロプレス
- パーコレーター
ペーパードリップ
ペーパードリップは、コーヒーを淹れる方法の中でも特に人気があります。ペーパードリップコーヒーの淹れ方のポイントは、以下のとおりです。
- 専用のペーパーフィルターを用意する
- 中細挽きのコーヒー豆を使用する
- 事前にコーヒー粉を湿らせる
- お湯を円を描くようにゆっくり注ぐ
- 2分30秒~3分かけて抽出する
ペーパードリップは、ペーパーフィルターの種類(白色または無漂白)によっても味が変わります。ペーパーフィルターを使用したあとの廃棄も環境に優しいため、エコフレンドリーな淹れ方です。ペーパードリップでコーヒーを淹れると、油分が取り除かれてクリアな味わいになります。
» 【初心者必見】ドリップコーヒーの始め方
» ハンドドリップコーヒーに必要な道具と淹れ方を解説!
フレンチプレス
フレンチプレスは、シンプルながら豊かなコーヒーの味わいを引き出します。フレンチプレスコーヒーの淹れ方のポイントは、以下のとおりです。
- 粗挽きのコーヒー豆を使用する
- 4分かけて抽出する
- プランジャーをゆっくり押し下げてコーヒーを濾す
フレンチプレスは、圧力を使わずにコーヒー豆とお湯を直接混ぜ合わせ、自然に抽出する淹れ方です。ペーパーフィルターが不要なため、環境に配慮できます。
温度管理や器具のお手入れが簡単なので、初心者にもおすすめです。フレンチプレスで淹れたコーヒーは、濃厚でフルボディな味わいで、油分を含んだ豊かなアロマが特徴です。
» フレンチプレスコーヒーとは
ネルドリップ
ネルドリップは伝統的なコーヒー抽出法で、布製のフィルターを使用します。ネルドリップコーヒーの淹れ方のポイントは、以下のとおりです。
- 布フィルターは湿らせた状態で冷凍保存しておく
- 抽出前に布フィルターを湯通しして不要な味を取り除く
- 中挽きのコーヒー豆を使用する
- 90度のお湯を使用する
- 3~4分かけて抽出する
布フィルターは、定期的に交換する必要があります。ネルドリップは器具のお手入れが大変ですが、布フィルターの繊維がコーヒーオイルを保つため、味に深みが出ます。優れたアロマとまろやかな味わいが特徴です。
コールドブリュー
コールドブリューは冷水を使ったコーヒーの抽出方法です。夏だけでなく、通年愛飲されています。コールドブリューコーヒーの淹れ方のポイントは、以下のとおりです。
- 抽出器具にはマッソンジャーや専用のコーヒーメーカーを使用する
- 粗挽きのコーヒー豆を使用する
- 12~24時間かけて抽出する
- 抽出後は冷蔵保存し、数日間で消費する
コールドブリューコーヒーは、ストレートはもちろん、水やミルクで割っても楽しめます。コーヒーカクテルやデザート作りにも活用できるため、幅広い楽しみ方があります。 カフェイン含有量がホットブリューに比べて少なめで、苦味が少なくまろやかな味わいです。
» 水出しコーヒーの作り方とポイントを解説!
サイフォン
サイフォンは真空圧と蒸気圧を利用したコーヒー抽出法で、独特のおいしさと視覚的な楽しさがあります。サイフォンコーヒーの淹れ方のポイントは、以下のとおりです。
- 熱源にはアルコールランプやバーナーを使用する
- 中細引きか細引きのコーヒー豆を使用する
- 下の容器で水を沸かし、蒸気圧で上の容器に移動させる
- コーヒー粉を上の容器に入れ、均等に湯が接するようにかき混ぜる
- 約60秒抽出する
- 抽出後、火を消して真空効果でコーヒーを下の容器に戻す
- サーバーを分離し、余分な蒸らしを防ぐ
サイフォンは、上下2つのガラス製の容器で構成されています。細かい温度調節により、味の微妙な変化を楽しむことも可能です。コーヒーを淹れる過程自体を楽しめるため、愛好家からの支持が強いですが、操作が複雑で熟練を要します。 サイフォンコーヒーでは、独特の滑らかでクリアな味わいが楽しめます。
» サイフォンコーヒーとは
エアロプレス
エアロプレスは、2005年にエンジニアのアラン・アドラーによって発明された手動のコーヒー抽出器具です。シリンダー内のエア圧を利用してコーヒーを抽出します。エアロプレスコーヒーの淹れ方のポイントは、以下のとおりです。
- 専用のマイクロフィルターを使用する
- 中挽きまたは中細引きのコーヒー豆を使用する
- 1~2分抽出する
エアロプレスの抽出方法はカスタムが可能です。濃いエスプレッソ風から軽いアメリカン風まで、好みに合わせた味わいを楽しめます。器具は軽量で持ち運びが可能なため、キャンプや旅行にも適しています。紙のマイクロフィルターを使用するため、清掃が簡単なのも魅力の1つです。
エアロプレスの人気は、公式のコンペティションが開催されるほどで、世界中に愛好者がいます。渋みや苦みが少なく、均一な味わいが特徴です。
パーコレーター
パーコレーターは、圧力を用いてコーヒーを淹れる器具です。蒸気の力でお湯をコーヒー粉に通すことで、成分を抽出します。パーコレーターコーヒーの淹れ方のポイントは、以下のとおりです。
- 粗挽きのコーヒー豆を使用する
- パーコレーターでお湯を沸かす
- コーヒー粉をバスケットに入れ、パーコレーターにセットする
- 3~4分抽出する
- 抽出後は速やかにコーヒーを分離させ、苦味を抑える
パーコレーターは、直火式と電気式の2種類あります。抽出時間が長くなると苦味が強くなるため、適切な火加減とタイミングで抽出を止めることが重要です。パーコレーターコーヒーは、濃厚で強い風味が特徴です。
コーヒーをおいしく淹れるポイント
ポイントをおさえれば、自宅でもカフェのような高品質なコーヒーを楽しめます。コーヒーをおいしく淹れるポイントは、以下のとおりです。
- 抽出器具を温めておく
- 抽出時間を調整する
- お湯の温度は85~95度にする
抽出器具を温めておく
コーヒーをおいしく淹れるために、抽出器具はあらかじめ温めておきましょう。器具の予熱により抽出温度が均一に保たれ、品質が安定するからです。陶器やガラス製のドリッパーは予熱の効果が大きく、コーヒーの香りがより引き立ちます。器具の予熱には、ホットプレートや湯煎を使う方法が一般的です。
ちょっとしたひと手間で、コーヒーの味わいが格段に向上します。
» コーヒーを楽しむための最適な道具選び
» コーヒーの蒸らし時間の目安や方法を解説!
抽出時間を調整する
コーヒーのおいしさを最大限に引き出すためには、適切な抽出時間が重要です。抽出時間が短すぎると味が薄く、長すぎると苦味が強くなります。抽出時間の例は、以下のとおりです。
- ペーパードリップ:2分30秒~3分
- フレンチプレス:4分
- エスプレッソ:25~30秒
抽出時間の調節により、コーヒーの酸味や苦みのバランスを自分好みに調整できます。おいしいコーヒーを淹れるコツは、定期的に抽出時間と味をチェックすることです。
» コーヒーの抽出方法の種類やポイントを解説!
お湯の温度は85~95度にする
コーヒーをおいしく淹れるために理想的なお湯の温度は、85~95度です。温度が高すぎると苦味が強くなり、低すぎると抽出が不十分で風味が薄れてしまいます。正確な温度管理をするためには、温度計の使用がおすすめです。温度計がない場合は、沸騰直後に30秒程度待ってからお湯を注ぐと適切な温度になります。
» コーヒーを淹れる適切なお湯の温度を解説!
コーヒーの淹れ方でよくあるトラブルと対処法
コーヒーを淹れる際にトラブルが起こると、味のバランスが崩れてコーヒー本来のおいしさを楽しめなくなります。コーヒーの淹れ方でよくあるトラブルと対処法は、以下のとおりです。
- 苦みが強すぎる
- 酸味が強すぎる
- 薄くなる
苦みが強すぎる
苦みが強くなる原因は、以下のとおりです。
- 抽出時間が長すぎる
- 粉の挽き方が細かすぎる
- お湯の温度が高すぎる
- コーヒー豆の量が多すぎる
- 使用している水の質が悪い
- 深煎りの豆を使用している
- 古いコーヒー豆を使用している
- 硬水を使用している
- 豆の挽き目と抽出器具の組み合わせが合っていない
- 前回のコーヒー油分が器具内に残っている
苦味を抑えるには、抽出時間を短くする、粉の挽き目を粗くする、お湯の温度を下げるなどで調整しましょう。ドリップ方法によっては苦味が強く出ることがあるため、抽出器具を変更するのも1つの方法です。
» おいしいコーヒーを淹れる際の理想的な豆の量と測り方
酸味が強すぎる
コーヒーの酸味が強すぎる場合、焙煎度が浅いか、抽出時間が短いのが原因です。コーヒーの酸味は、以下の方法で改善できます。
- 焙煎度を中煎りや深煎りの豆に変える
- 抽出時間を延ばす
- 粉の挽き方を、より粗めにする
- 中性に近い水を使用する
- 抽出温度を若干高めに設定する
- 抽出器具を変えてみる
上記の調整で、酸味が強すぎるコーヒーをバランスの良い味わいに変えられます。
» コーヒーの酸味の種類、酸味を左右する要因を解説!
薄くなる
コーヒーが薄く感じる原因は、以下のとおりです。
- コーヒー豆の量が少ない
- 挽いたコーヒーの粒度が粗すぎる
- 抽出時間が短すぎる
- お湯の量が多すぎる
- お湯の温度が低すぎる
- ペーパーフィルターが密着しすぎている
- 抽出器具にコーヒーの粉が均一に広がっていない
- 前回のコーヒー粉が残っている
上記の点を改善することで理想的な味わいのコーヒーを楽しめます。
コーヒーの淹れ方でよくある質問
コーヒーの淹れ方でよくある質問は、以下のとおりです。
- クリーミーな泡を作る方法は?
- コーヒー豆の正しい保存方法は?
クリーミーな泡を作る方法は?
クリーミーな泡を作る手順は、以下のとおりです。
- 冷たい牛乳を用意する
- 容器に対して斜めにスチームワンドを入れる
- ゆっくり上下に動かして、牛乳を回転させるように泡立てる
- 泡立て終了直前にスチームワンドを浅くして、大きな気泡を消す
- ミルクピッチャーをカウンターに軽く打ち付けて、気泡を均一にする
- 高さを調節しながらゆっくりと注ぐ
上記の方法の実践で、クリーミーな泡が作れます。冷たい牛乳は空気を含みやすく、よりきめ細かい泡が作れます。温度を一定に保ちつつ泡立てることもポイントです。
コーヒー豆の正しい保存方法は?
コーヒー豆は、酸化や湿気、熱、光を避けて保存しましょう。コーヒー豆の風味を損ない、鮮度を落とす原因になるからです。具体的な保存方法は、以下のとおりです。
- 密閉容器に入れて保存する
- 冷暗所か冷蔵庫で保管する
- 使用する分だけ容器から取り出し、残りはすぐに閉じる
- 長く保存したいときは、真空パック状態にする
- 豆の状態で保存し、使う直前に挽く
- 冷蔵保存する場合は、結露を防ぐために温度変化を少なくする
保存方法に気をつけることで、いつでもおいしいコーヒーを楽しめます。
まとめ
コーヒーをおいしく楽しむためには、豆の種類や焙煎度合い、挽き目が重要です。それぞれが風味に大きく影響を与えるため、自分好みの味を追求できます。淹れ方によっても風味は変わるため、いろいろな方法を試して自分好みの1杯を見つけることをおすすめします。抽出する際には、下記のポイントに気をつけましょう。
- 抽出器具を温めておく
- 抽出時間を調整する
- お湯の温度は85~95度にする
ポイントをおさえることで、苦みや酸味のトラブルも改善します。おいしいコーヒーを淹れて、毎日のコーヒータイムをより豊かにしましょう。