【グルメな逸品】グアテマラコーヒーを堪能するための選び方と楽しみ方ガイド

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【グルメな逸品】グアテマラコーヒーを堪能するための選び方と楽しみ方ガイド

コーヒー好きなら1度は耳にするグアテマラコーヒーですが、選び方がわからず困っていませんか。実はグアテマラコーヒーのおもな産地は3つあり、産地ごとに風味や香りの特徴があります。

この記事ではグアテマラコーヒーの魅力や産地ごとの特徴、選ぶ際のポイントを紹介。記事を読めばグアテマラコーヒーへの理解が深まり、より一層味わいを楽しめるようになります。

グアテマラコーヒーの基礎知識

グアテマラコーヒーは中米グアテマラで生産される高品質なアラビカ種で、グアテマラを代表する輸出産品の1つです。

グアテマラコーヒーの歴史

グアテマラコーヒーは、豊かな歴史を持つコーヒーとして知られています。グアテマラコーヒーの歴史は以下のとおりです。

1700年代
1750年代 – グアテマラに初めてコーヒーの木が持ち込まれる
1770年代 – グアテマラからスペインへ最初のコーヒー輸出が行われる
1800年代
1850~1860年代 – グアテマラでコーヒー栽培が本格化する
1870年代 – グアテマラ政府によりコーヒー栽培を奨励する政策が実施される
1880年代 – コーヒーがグアテマラの主要な輸出品になる
1880年代 – グアテマラ初のコーヒー取引所が開設される
1900年代
1920年代 – コーヒー生産がピークに達する
1940年代 – コーヒー品質が向上し国際的に評価される
1951年 – ANACAFE(グアテマラコーヒー協会)が設立される
1970年代 – グアテマラ内戦の影響でコーヒー生産量の減少と価格下落が起きる
1980年代 – グアテマラ内戦終結後、コーヒー生産量が再び増加する
2000年代
2000年代 – グアテマラコーヒーのスペシャルティコーヒーとしての評価が高まる
2006年 – ANACAFEがカップ・オブ・エクセレンスを開催する
2010年代
2010年代 – コーヒー生産量の回復と品質向上の取り組みが進む
2018年 – グアテマラがスペシャルティコーヒーコンペティションで優勝する
2020年代
2020年代 – グアテマラを代表する輸出品として、世界中で高い評価を受ける

グアテマラコーヒーの産地

グアテマラコーヒーは豊かな風味で、世界中のコーヒー愛好家に愛されています。グアテマラには、アンティグアやウエウエテナンゴ、オリエンテなどコーヒーの主要産地が複数存在しています。

アンティグア

アンティグアはグアテマラの中央高地に位置するコーヒー産地です。グアテマラの中で特に有名な産地で、高品質なコーヒー豆が生産されています。アンティグアについて以下にまとめました。

産地
グアテマラ、アンティグア火山周辺です。アンティグアはグアテマラの中央部に位置する高地で寒暖差が激しく、コーヒー栽培に理想的な環境です。
土壌
3つの火山に囲まれた、よく肥えた土地で栽培されます。
標高
1,500~2,000mの高地で栽培されます。アンティグア産のコーヒーは、標高が高い地域でゆっくり成長するのが特徴です。
品種
ブルボンやカトゥーラ、マルセラなど、高品質なコーヒーが栽培されます。ブルボンは豊かな風味と甘みが特徴で、カトゥーラはフルーティーで爽やかな酸味が特徴です。
味わい
酸味や苦み、甘み、コクのバランスが良く、焙煎度によって柑橘類のような爽やかな風味があります。まろやかで心地よい苦みが特徴です。
香り
焙煎度によってフルーティーで華やかな香りや、ナッツのような香ばしい香りが楽しめます。

ウエウエテナンゴ

ウエウエテナンゴは、寒冷な気候と豊かな土壌が特徴のコーヒー産地です。ウエウエテナンゴで生産されるコーヒーは、ゆっくりと成熟するコーヒーチェリーから生まれ、味わい深い風味が魅力です。

産地
グアテマラ、ウエウエテナンゴ地域で栽培されています。ウエウエテナンゴはグアテマラ西部に位置し、メキシコとの国境に近い山岳地帯です。
土壌
火山灰由来の土壌で栽培されます。火山灰土壌はミネラルが豊富で、コーヒー豆に複雑な風味が生まれます。
標高
1,500~2,000mの高地で栽培されるのが一般的です。昼夜の温度差がコーヒー豆の成長に理想的な環境を作ります。
品種
ブルボンやカトゥーラ、カトゥアイ、ティピカなどが栽培されます。カトゥアイは酸味と甘みのバランスが取れた品種で、ティピカはクリアで滑らかな口当たりが特徴です。
味わい
酸味とコクのバランスが良く、チョコレートやナッツ、カラメルのような風味が特徴です。焙煎度によって柑橘系やスパイスのような複雑な風味を楽しめます。
香り
フローラルでフルーティーな香りが特徴です。焙煎度によってスパイシーでカカオのような香りを感じられます。

オリエンテ

オリエンテのコーヒーは独特な風味が特徴です。

産地
グアテマラ オリエンテ地方です。オリエンテはグアテマラの南東部に位置します。
土壌
火山灰由来の土壌で栽培されます。オリエンテ地方の土壌にはカリウムやマグネシウム、リンなどのミネラル分が豊富に含まれ、高品質なコーヒー豆が育つでしょう。
標高
1,200~1,500mの中高地で栽培されます。アンティグアやウエウエテナンゴより低地で、温暖な気候です。
品種
ブルボンやカトゥーラ、マルセラなどが栽培されます。マルセラはブルボンとカトゥーラの自然交配種で、両方の良い特徴を合わせ持った品種です。
味わい
フルーティーでジューシーな味わいです。焙煎度によってさまざまな味わいが楽しめます。
香り
柑橘類やベリーのような爽やかな香りです。焙煎度によりチョコレートやナッツのような甘く香ばしい香りが楽しめます。

グアテマラコーヒーの特徴

中南米を代表するグアテマラコーヒーの特徴は、独特な風味と高品質な味わいです。グアテマラコーヒーには、3つの大きな特徴があります。

強い酸味

グアテマラコーヒーの特徴の1つは強い酸味です。酸味の強さは産地や品種によって異なり、柑橘系のようなフレッシュでフルーティーな酸味と表現されます。グアテマラコーヒーの酸味を生み出す要因を以下にまとめました。

標高の高さ
グアテマラコーヒーは標高1,200~2,000mの高地で栽培されます。標高が高いほど昼夜の寒暖差が大きく、酸味の元となる有機酸の生成を促進します。
ミネラルがたっぷり含まれた土壌
グアテマラの土壌は火山由来の火山灰土が主体で、ミネラルが豊富です。肥沃な土壌が酸味の強いコーヒー豆を育てます。
温暖で降水量の多い気候
グアテマラは温暖で降水量が多い地域です。適度な雨量はコーヒー豆の生育に良い影響を与え、酸味のバランスを整えます。
グアテマラ特有の品種
グアテマラでおもに栽培されているブルボン種は、強い酸味が特徴です。
加工方法
グアテマラコーヒーの加工方法は水洗式とナチュラルがあります。水洗式は酸味が際立ち、ナチュラルは酸味が穏やかです。
精製方法
グアテマラコーヒーは軽~中煎りが好まれます。焙煎が浅いほど酸味が残りやすいです。

すっきりとした後味

グアテマラコーヒーの特徴には、すっきりとした後味も挙げられます。飲んだ後の口中に残る不快感が少なく、飲み終わった後も心地よい余韻を楽しめます。グアテマラコーヒーのすっきりとした後味を生み出す要因を、以下にまとめました。

高品質な豆
グアテマラコーヒーは厳格な品質管理のもとで栽培され、収穫処理が行われています。未成熟豆や欠点豆を丁寧に除去するため、雑味のないすっきりとした後味のコーヒーです。
良質な水質
グアテマラの一部地域では、火山からの良質な地下水が使用されています。地下水はコーヒーの苦みを和らげるので、すっきりとした後味です。
管理された精製方法
グアテマラコーヒーは、完熟した赤い果実のみを選別して加工されます。不純物が徹底的に取り除かれ、爽やかな後味が実現します。
適切な焙煎度
グアテマラコーヒーは中浅煎りが好まれるでしょう。適切な焙煎度合いによって、酸味と苦みのバランスが整い、すっきりとした後味になります。
特有の品種
グアテマラでおもに栽培されるブルボン種は適度な酸味とコクがあり、すっきりした味わいです。

華やかな香り

グアテマラコーヒーは華やかな香りで、コーヒー愛好家から高い評価を受けています。ジャスミンやベリーを思わせるフローラルな香りや、チョコレートやカラメルなどの香ばしい香りが特徴です。グアテマラコーヒーの華やかな香りを生み出す要因を以下にまとめました。

寒暖差が大きい生育環境
グアテマラコーヒーは、標高1,200~2,000mの高地で栽培されます。標高が高いほど昼夜の寒暖差が大きく、芳香成分の生成が促進されます。
豊富な品種
グアテマラではブルボンやカトゥーラ、カトゥアイのほか、さまざまな品種のコーヒー豆が栽培可能です。品種によって香りの強さや風味に特徴があります。
管理された加工方法
グアテマラでは完熟した赤い果実のみを手作業で選別し、丁寧に洗浄と乾燥をさせるのが特徴です。適切な加工によって、コーヒー豆本来の良質な香り成分が際立ちます。
適切な焙煎度
グアテマラコーヒーの標準的な焙煎度合は中浅煎りから中焙煎です。適切な焙煎はコーヒー豆本来の芳香を引き出します。

グアテマラコーヒーを選ぶときのポイント

グアテマラコーヒーを選ぶ際に、いくつかのポイントを把握しておくと、味や香りなど好みに合うコーヒーを選べます。

等級

グアテマラコーヒーを選ぶ際に大切なポイントの1つが等級です。グアテマラコーヒーの等級は7つのクラスに分けられ、栽培された標高によって異なります。おもにSHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)とHB(ハード・ビーン)のコーヒーが好まれています。

SHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)
標高1,350m以上の高地で栽培された硬質な豆で最高級グレードです。酸味が少なく、コクと苦みのバランスが良いコーヒーです。
HB(ハード・ビーン)
標高1,200m以上の高地で栽培された硬質な豆を指します。SHBに次ぐ高品質グレードです。SHBと同様に酸味が少なく、コクと苦みのバランスが取れた味わいです。

グアテマラコーヒーの等級と味の特徴を以下にまとめました。

等級特徴
SHB(最高級グレード)・標高1,350m以上の高地で栽培された硬質な豆
・酸味が強くコクと苦みのバランスが良い
HB(高級グレード)・標高1,200m以上の高地で栽培された硬質な豆
・酸味が強くコクと苦みのバランスが良い
SH(セミ・ハード・ビーン)・標高1,100m以上の高地で栽培された豆
EPW(エクストラ・プライム・ウォッシュド)・標高900m以上の高地で栽培された豆
PW(プライム・ウォッシュド)・標高750m以上の高地で栽培された豆
EGW(エクストラ・グッド・ウォッシュド)・標高600m以上の高地で栽培された豆
GW(グッド・ウォッシュド)・標高600m未満の高地で栽培された豆

等級が高いほど標高が高く、硬く丸い豆が使われ、華やかな酸味とコクがあります。等級が低くなると酸味が控えめでマイルドな味わいになります。好みにあわせて等級を選ぶと良いでしょう。

産地

グアテマラは豊かな土壌と独特の気候に恵まれており、多くの地域で特色あるコーヒー豆が生産されています。産地の違いによるコーヒーの特徴を以下にまとめました。

産地特徴土壌と気候標高
アンティグア・フルーティーな酸味
・チョコレートやカラメルの風味
・火山灰由来の肥沃な土壌
・冷涼で降水量が多い
1,500~2,000mの高地
ウエウエテナンゴ・複雑で深みのある味わい
・香り高く芳醇な風味
・火山灰由来の肥沃な土壌
・風が強く降水量も多い
1,500~2,000mの高地
オリエンテ・甘みと酸味のバランスが良い
・チョコレートやカラメルの風味
・火山灰由来の肥沃な土壌
・温暖で乾燥した気候
1,200~1,500m中高地

焙煎度合い

コーヒーの焙煎度合いはコーヒー選びで非常に重要な要素です。軽いローストから強いローストまで、焙煎の度合いによって、コーヒーの香りや味が変化します。特にグアテマラコーヒーは、焙煎度合いが味の特徴を決定します。焙煎度合いによる味や香りの特徴は、以下のとおりです。

  • ライトロースト:酸味が際立ち、果実のような風味がある
  • ミディアムロースト:酸味と苦みのバランスが取れている
  • ダークロースト:苦みが強く、スモーキーな味わいがある

» 世界三大コーヒーの1つ!キリマンジャロコーヒー

グアテマラコーヒーのおすすめの飲み方

グアテマラコーヒーは、豊かな風味を最大限に楽しむためにいくつかの飲み方がすすめられています。好みにあわせて飲み方を選びましょう。

ストレート

グアテマラコーヒーの豊かな風味を最大限に味わうなら、ストレートがおすすめです。無糖で飲むと、産地ごとの微妙な味の違いをより感じられるでしょう。

純度の高い水を使用し、丁寧に淹れると、グアテマラコーヒー本来の特徴を生かした飲み方が実現します。中程度から深煎りの豆を選ぶと、バランスの良い味わいを楽しめます。

ブレンド

グアテマラコーヒーをブレンドする際は、他のコーヒー豆との相性が重要です。酸味が際立つ豆を選び、フルーティーな特徴が引き出せる組み合わせを目指すと良いです。

中煎りまたは深煎りの豆との組み合わせで、風味のバランスが整います。ミルクとの相性を考慮して豆を選ぶと、より豊かな味わいを楽しめるブレンドコーヒーが完成するでしょう。

» ブレンドコーヒーとは

ラテ

ラテはコーヒーとミルクの絶妙な組み合わせから生まれ、グアテマラコーヒーを使用すると特有の風味を楽しめます。グアテマラコーヒーが持つ強い酸味と華やかな香りは、ラテに独自の味わいを与えます。

ラテに最適なグアテマラコーヒーの豆を選ぶ際は、ミルクとの相性を考慮しましょう。深めに焙煎された豆は、コーヒーの苦みを強調し、ミルクとのバランスを高めます。一方、浅い焙煎の豆は酸味が際立ち、フルーティーな風味とミルクの相性が良いです。

グアテマラコーヒーのクリーミーで滑らかな泡立ちは、緻密なラテアートに適しています。グアテマラコーヒーの味とラテアートの美しさを両立させたラテは、味覚だけでなく視覚的な楽しみも魅力です。

» カフェオレとカフェラテの違いを徹底比較

グアテマラコーヒーのよくある質問

多くのコーヒー愛好家が楽しむグアテマラコーヒーについて、よくある質問にお答えします。

グアテマラコーヒーのカフェイン含有量は?

グアテマラコーヒーのカフェイン含有量は、一般的に1杯あたり95mg〜200mgの範囲です。他の産地のコーヒーと比較して平均的な含有量です。浅煎りほどカフェイン含有量が多く、深煎りほど少なくなります。

ライトロースト
100g中/約100mgのカフェイン含有量です。グアテマラらしい上品でバランスの取れた味わいが楽しめます。
ミディアムロースト
100g中/約80mgのカフェイン含有量です。グアテマラコーヒーの個性を残しつつ、焙煎によるロースト香が加わり、まろやかでコクのある味わいが楽しめます。
ダークロースト
100g/約60mgのカフェイン含有量です。長時間の焙煎によって酸味が最小限に抑えられ、濃厚な香ばしさと苦み、コクが際立ちます。

カフェイン含有量は豆の種類や焙煎度合い、抽出方法によって異なります。

グアテマラコーヒー豆の保管方法は?

グアテマラコーヒー豆を長持ちさせるためには、適切な保管方法が欠かせません。グアテマラコーヒー豆の適切な保管方法は以下のとおりです。

  • 直射日光を避けた冷暗所で保存する(冷蔵庫や冷凍庫以外)
  • 湿度の低い環境を選ぶ
  • 無臭の密閉容器に入れる
  • 使用する分だけ挽く(豆の状態で保管)

グアテマラコーヒーはエスプレッソに向いている?

グアテマラコーヒーはエスプレッソに向いています。深い風味と酸味が際立ち、グアテマラコーヒーの特徴を存分に引き出せるためです。適切な焙煎度合いで淹れたエスプレッソは、グアテマラコーヒーの持つ豊かなアロマと味わいを最大限に活かします。

» エスプレッソとは?自宅でおいしく淹れるコツ

グアテマラコーヒーに適した水の硬度は?

グアテマラコーヒーを最も美味しく味わうには、中程度の硬度が適していると言われています。以下に硬度別の味わいをまとめたので、参考にしてください。

硬度が低い場合
グアテマラコーヒーの酸味や香りを引き立て、まろやかな味わいに仕上がります。硬度が低すぎると酸味が強くなりすぎて、香りが乏しくなります。
硬度が中程度の場合
グアテマラコーヒーの美味しさが最も引き出せるのでおすすめです。100mg/L~300mg/Lの中硬水を選ぶとベストです。
硬度が高い場合
硬度が300mg/Lを超えると苦みが強くなりすぎて、酸味が弱くなります。

まとめ

グアテマラコーヒーは酸味と香りのバランスが良いコーヒーです産地ごとの特色を理解し、等級や焙煎度合いを加味すると、自分好みのコーヒーを選べます。産地ごとの特徴は以下のとおりです。

  • アンティグア地域:高地栽培でフルーティーな香り
  • ウエウエテナンゴ地域:高地栽培でスパイシーな香り
  • オリエンテ地域:中高地栽培で柑橘系の爽やかな香り

ストレートやブレンド、ラテなど飲み方によって、異なる味わいを楽しめるのもグアテマラコーヒーの魅力です。好みのコーヒーを選び、グアテマラの豊かな味わいを堪能してください。

» コーヒー豆の種類と好みに合う選び方